校長あいさつ
島に1つの「おきよう」のめざす先
校長 中島 克久
私たちの学校、隠岐養護学校は、隠岐諸島4島の中で唯一の特別支援学校です。児童生徒25名、教育職員28人の小さな学校です。
私たちの取組のめざす先は、特別支援学校の児童生徒や特別支援学校を卒業した生徒達、地域の障がいのある方達が地域社会にかかわり、自分のできることを十分に発揮し、地域の誰かの役に立っていることが実感できるような社会、そして、お互いの人格を尊重し、支え合える社会、つまり、共生社会を現実のものにしていくことがめざす矢印の先になります。
そのために、私たち隠岐養護学校は二つの柱で教育実践を進めていきます。
1. 本校で学んでいる一人一人の子どものよさやその子しかもっていない強みを活かし、地域の中で自分らしく生きる子どもを保護者さんや関係する皆さんと一緒に育むこと。
2. 障がいや特別支援教育について地域の方にもっと知っていただくこと、隠岐養護学校のことや本校の子ども達と実際にかかわり、もっと知っていただくこと、地域の方に隠岐養護学校を身近に感じてもらうこと。
この二つの柱をもって、具体的な教育活動を通して、グランドデザインのめざす児童生徒像にある、「共生力」・「表現力」・「実現力」の3つの力を育てていきたいと思います。
そして、私たちの取組の軸足は、まず、本校で学ぶ子ども達への教育実践を充実させていくことにあると考えます。私たち教職員は子ども達に謙虚に向き合い、一人一人の学びのニーズを捉え、授業を行い、ふりかえり、改善のサイクルを繰り返しながら、3つの力を着実につけていくことが、学校経営の基盤になるものと考えます。
また、先に述べましたが、隠岐圏域唯一の特別支援学校である本校は、隠岐地域の特別支援教育を推進する中心的な役割(センター的機能)を担っています。具体的には、地域の保育所・こども園・小・中学校、高等学校等からの特別支援教育に関する相談、研修協力・関係機関との連絡調整など、2名の特別支援教育コーディネーターを中心に「おきよう」のメンバーみんなで取り組んでいきます。
本校の教育実践から得た特別支援教育のエッセンスを校外での教育相談等につなげ、教育相談等において地域で学ぶ子ども達をサポートすることから得た知見を本校での教育実践につなげ、それを往還させながら、本校の教育実践の充実と隠岐圏域の特別支援教育の推進を進めていきたいと思います。
どうぞ皆様、隠岐養護学校「おきよう」を何卒よろしくお願いします。